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演説の力~『ジュリアス・シーザー』


占い師:用心なさい、3月15日に 。
シーザー:なにものだ、あれは?
ブルータス:占い師です、3月15日に用心せよと。

シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』です。
紀元前44年3月15日は、ジュリアス・シーザーが暗殺された日。


私は、自分でいろんな決め事(季節の行事)を作っているのですが、 
 
3月15日に、シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』を読む! 

というのも、そのうちの一つです。 


ジュリアス・シーザー シェイクスピア全集 〔20〕 白水Uブックス
ジュリアス・シーザー  シェイクスピア全集 〔20〕 白水Uブックス

読み返すのは、いつも、ここ。シーザーの葬儀の場面。 

ブルータスとアントニーの掛け合い演説(?)です。

それはもう どきどきするくらい、素晴らしいのです。


ブルータスは、シーザーを暗殺した理由をローマ市民に話します。
ジュリアス・シーザーシェイクスピア』小田島雄志訳

ブルータス: ブルータスのシーザーを倒した理由を聞きたいと詰問されるなら、私はこう答えようーそれは私がシーザーを愛さなかったためではない、それ以上にローマを愛したためであると。

だが彼は野心を抱いた、それを思うと私は刺さざるをえなかった。彼の愛には涙を、彼の幸福には喜びを、彼の勇気には敬意を、そして彼の野心には死をもって報いるほかないのだ。
 ブルータスは、シーザーを愛していたものの、「シーザーの野心が危険だと考え、ローマのために殺さざるをえなかった」と訴えます。

ローマ市民は、ブルータスの演説を聞いて、なるほどと思うのですが、


そこに、アントニーが登場します!

一見、ブルータスを擁護するようにみえて・・・

アントニー :わが友人、ローマ市民、同胞諸君、耳を貸してくれ。
私がきたのはシーザーを葬るためだ、称えるためではなく。

高潔なブルータスは
諸君に語った、シーザーが野心を抱いていたと。
そうであれば、それは嘆かわしい罪にほかならず、
嘆かわしくもシーザーはその報いを受けたのだ。



アントニーは、いかにシーザーがすばらしい人物であったか、野心を持たなかったかを、ローマ市民に思い出させます。
シーザーは多くの捕虜をローマに連れ帰った、
その身代金はことごとく国庫に収められた、

貧しいものが飢えに泣くときシーザーも涙を流した、
野心とはもっと冷酷なものでできているはずだ、

 諸君はみな、ルペルクスの祭日に目撃したろう、
私はシーザーに三たび王冠を献げた、それを
シーザーは三たび拒絶した。これが野心か?

 
アントニーは、そのスピーチの間に、

「だが、ブルータスは彼が野心を抱いていたと言う、
そしてそのブルータスは公明正大な人物だ。」

というフレーズを3度も繰り返します。

王冠を3度断ったことと対応させているのでしょうか。
これがとても効果的です。


この後も、アントニーの演説は長々と続きます。

結局ローマ市民は、はじめはブルータスの主張に納得したものの、
アントニーの巧みな演説で、あっという間にブルータスを非難する側にまわります。

ブルータスは一転して謀反人になるのです。
 
二人の演説の間に、ローマ市民の感情が刻々と変化していく様が
見事に描かれていて・・・





      読んでいて、ぞくぞくします


         
      言葉の力、演説の力って、すごい!

      そして、シェイクスピアはやっばり偉大だ!






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TAG : シェイクスピア ジュリアス・シーザー

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